対策できない?!生まれつきの黄ばみ
生まれつき歯が黄ばんでいるという人は、体質ではなくテトラサイクリン歯になっている可能性を疑うのが良いです。マイコプラズマ肺炎や百日咳の薬として処方されていたテトラサイクリン系抗生物質を、母親のお腹の中にいる時や子供の時にたくさん服用していた人は歯の黄ばみが出ます。
テトラサイクリン系抗生物質は昭和40年代によく処方されていました。着色の程度がひどい人は歯に縞模様が出ていますが、歯が黄色いくらいならば軽度なのでホワイトニングで改善することが多いです。
生まれつきでもホワイトニングできる
歯医者で行われるオフィスホワイトニングは過酸化水素を含む薬剤を塗って化学反応を起こします。エナメル質の色素が分解されれば、白くなったり黄ばみが薄くなったりする仕組みです。テトラサイクリン歯は歯に含まれるカルシウムにテトラサイクリンが結合し、エナメル質の下にある象牙質に沈着しています。
紫外線が当たることで色素が化学変化を起こして、色を付けている状態です。よってエナメル層にしか効果のないオフィスホワイトニングでは効果が十分でないこともあります。その時は自宅で行うホームホワイトニングを組み合わせます。
ホームホワイトニングは歯科医師の指導に従って自分で行うので、少し面倒に感じることもあります。効果が出るまで時間もかかりますが、継続することで徐々に歯を白くすることができます。歯に縞模様が出ている場合、歯が白くなっても縞模様が残ることがあります。
ホワイトコートやラミネートベニヤで審美性を高める治療がおすすめです。ラミネートベニヤは歯の表面を薄く削るので抵抗を持つ人も多いですが、貼り付けたセラミックが剥がれるまでは歯の白さを維持できます。
生まれつき歯が黄色いと考えている人全てがテトラサイクリン歯が原因というわけではありません。エナメル質が薄くて象牙質の色が濃ければ、象牙質の色が強く反映されて歯が黄ばんで見えます。歯の黄ばみで悩んでいる人は、一度歯科医師に相談し歯を診てもらうのが良いです。